おまつり・行事紹介
龍神まつり
龍神まつりはこの地方に伝わる『甲賀三郎龍伝説』に基づいたまつりです。
このまつりは、まず龍神伝説ゆかりの地である『真楽寺』境内において『龍神開眼式』から始まります。杉木立に囲まれた神秘的な雰囲気の中、龍神は永い眠りから目を覚まします。このあと会場を町の中心部にある『龍神の杜公園』に移して最高の盛り上がりをみせます。
爆竹、煙幕などで雰囲気を盛り上げ、龍神太鼓を合図に、口から火を吐きながら龍神が巨大な胴体をくぬらせて甦ります。
甲賀三郎の怒り・苦しみ・悲しみを表すように龍は大きく小さく胴体をうねらせ、クライマックスは全長45mの甲賀三郎と30mの舞姫が龍神太鼓の演奏にあわせて舞い踊り、まつりの終わりには花火が夏の夜空を彩ります。
このイベントは、 毎年7月の最終土曜日に開催され、御代田の夏の一大イベントとしてすっかり定着しています。
龍神は全長45m、長径0.8mで、おそらく日本で一番長いものであろうといわれています。
『甲賀三郎龍伝説』とは
甲賀三郎は、浅間山のふもとで妻と二人でつつましく暮らしていた。ある日2人の兄の嫉妬から蓼科山にある深い穴へつき落とされてしまう。
奥深い地底を何日もさまよい歩いた甲賀三郎は闇の中に光る一筋の陽光を見つけ地上へと抜け出ることができた。
そこは真楽寺にある大沼の池であった。「龍が出た。怖いよ~」と叫ぶ声が聞こえます。暗い地底をさまよい歩いた三郎は水面に映った自分の姿を見ておどろいた。なんと龍の姿となっていたのである。
悲しくなった三郎は妻がいるであろう蓼科山へ向かった。
一方、三郎の妻も三郎をさがしもとめ、いく日もいく日も野山をかけめぐり、悲しみ、苦しみぬいたすえ、諏訪湖に身を沈めて龍になっていた。
龍になった三郎は、龍になった妻とようやく諏訪湖で巡り会うことができ、今でも諏訪湖の底で暮らしているということです。
小田井宿まつり
小田井宿で行われる『拝領人形』の伝承と宿場ができて400年を記念するために始められたまつりです。
小田井宿には、江戸時代末期の文久元年(1861)、皇女和宮が14代将軍徳川家茂に御降家のため江戸に向かう途中、この小田井宿で昼食のため立ち寄られたそうです。その際、給仕した少年が童子の人形を拝領したと伝えられています。
まつりは毎年8月16日に行われ、『姫行列』では当時を再現した装束をまとい、拝領した人形をかごに乗せて、宿場内を練り歩きます。
当日は、太鼓や、鼓笛隊、バザーなども催され、御代田の夏を締めくくるまつりのひとつです。
『小田井宿』
江戸板橋宿から数えて 21番目の宿場町。追分宿(軽井沢町)と岩村田宿(佐久市)の間にある中山道六十九次のひとつ。
旅籠はわずか5軒ほどの小さな宿場場町だったため参勤交代の大名の一行は隣の追分に宿をとり、小田井宿は皇女和宮をはじめ、宮家や公家の姫君など女性が多く休泊したことから『姫の宿』とも呼ばれています。
小田井宿には今でも千本格子や街道の脇には用水が残り当時の佇まいを残している。
草越の寒の水
暦の上で最も寒い『大寒』(1月20日前後)に行われる御代田町草越地区に伝わる伝統行事『寒の水』です。
水行者は、午後から集まり、身につける兎巾(ときん)と呼ぶわら製の頭にかぶるものを編みます。 兎巾をかぶり、ふんどしひとつの裸体になって水を浴びながら、地区内を駆け巡り熊野神社へ兎巾を奉納する大山講の名残といわれる男祭りです。
五穀豊穣、無病息災、年番宿(毎年、順に新築した家が申し込んで当番となる)の繁栄を祈願する寒行の一種です。
夕暮のとばりに包まれる頃、まず区長・氏子総代・神職及び行者の上衣をはおる長老役付の先達たちが、法螺貝を吹き太鼓を叩いて区内を一巡し、道を浄めまつりの開始を告げます。
この先祓いの行列が戻ると、宿舎に集まっていた青壮年の男子を中心とする水行者たちが、ふんどし一つの裸で、わらで編んだ兎巾をかぶり、わらじを履き、一斉に道路に飛び出します。
以前は家ごとに水の入った手桶を道端に出し用水の水をかぶりましたが、今は公民館前の広場に用意された水槽の水を手桶に汲んでざんぶとかぶります。これは水で心身を清める『禊(みそぎ)』の意味を持ちます。そして凍てつく道を走り、区の北方にある熊野神社に詣で兎巾を奉納します。水行者は帰りにも寒の水をかぶって戻り、庭先で焚くわら火で身体を暖め、衣服をまとい、年番に当たる宿舎の繁栄と火災のなきよう祭壇に参拝します。
現在、真冬の水行によって身を清める祭りは、全国でわずか3例しか残されていません。山形の余目、群馬の長野原、そして草越の寒の水です。
寒の水は、昭和53年に町無形民俗文化財、平成元年に県無形民俗文化財に指定されています。
小田井の道祖神まつり
御代田町上宿・小田井地区で行われる道祖神にかかわるうま引きの行事です。
子孫繁栄や子供たちの安全と幸福を祈願するまつりで、子供たちがわら馬を引くことは他の地域で行われる道祖神まつりと類似しています。
小田井の道祖神まつりは、一頭だけ等身大のわら馬があり地区の鎮守のお社に子供達が集まって、この馬を先頭に小さなうまを引き回します。この等身大のわら馬は、大人達が集まってわらや縄を用いて作ります。この馬は子供が乗れるほど丈夫なもので、馬の脚には板車に取り付けて道路を引き回すことが出来るような構造になっています。
わらうまを子供たちが地区内を引き回し、道祖神にお参りをします。最後は、小豆餡(あずきあん)や黄粉(きなこ)の付いた『おはぎ餅』を食べます。道祖神にお供えした後この餅を食べると、その年は風邪を引かないと伝えられています。
この件に関する問い合わせは
産業経済課 商工観光係 電話番号: 0267-32-3113(直通)FAX番号: 0267-32-3929